商家秘録 その7
2015/4/10(金) 午後 3:54
十四 思惑のない商い 仕掛けるべからず
方針のない売買を仕掛けてはならない。
仮に小掬いのつもりで仕掛けた場合は、最初から損失を見積もっておき、見込み違いなら損切りで早く手仕舞いすべきである。
僅かの建玉であっても、そのままにしておいては肝心の方針が定まらないだけでなく、自分の建玉を守ろうとして増し玉し、大損となるものである。
だから、方針のない売買は決して仕掛けないことである。
十五 間違いは早く改めるべきこと
まじめな商人が米相場を蛇蝎のように嫌い、戒めるのは理由がある。
僅かの資金で多量の米を売買できるから、すぐに大儲けできるし、あっという間に大損になるものである。
普通に商売をしていた者が米相場に目をつけて、派手な生活や女遊びをしたいがために、親の金をかすめたり、主人の大切な金を使い込む事例は枚挙にいとまがない。
世の中の王侯から士農工商にいたるまで、皆それぞれの勤めがあって、その本職を守れば家は長久である。
その守っていくべき家業をを忘れ、邪な心をもって米相場に手を出すものに天は勝利を与えるはずがない。
最初から損をして身を誤ることは明らかであるから、先祖から伝わる家業を持つ人は米相場に限らず、すべての相場に手を出してはならない。
欲に目が眩んで冷静でない心で相場を張ったなら、たとえ最初に幾分か利益を上げても、結局は身の破滅を招くものである。
知らぬ小判商いよりも、知りたる小糠商いがまし という古くからの諺のとおりである。
しかしながら、相場に手を出して大損になり、損を取り返そうとして さらに損を重ね、ついには身上を仕損じてしまった。多少は相場の経験を積んだのに、真剣に相場に取り組む心は起きず、貯えも使い果たした時、俄かに日が暮れて暗くなったように後悔して相場を止めてしまうものである。これも間違いである。
初めに損をした時に、速やかに相場から手を引くことがもっとも良い。
だが、財産をつぎ込んでしまった段階で相場を止めてしまっては、もはや取り返しはつかない。
相場を続ければ、いつかは元の境遇にもどって心安らかに暮らせるかもしれないのだ。
そうした境遇に陥ってしまった時は、十死に一生を得る思いで 世間のことに関わらず、粗末なものを食べ、身にぼろを纏おうとも 一心不乱に相場に取り組んで、損を取り返し、以前の生活に戻るのだと志を定めるなら、念力岩をも通すというように、ついには願いがかなうということもあるだろう。
また、先祖より米相場に関わる家は、この論の限りではない。もっとも、幼少より深く米相場の道をさとすべきである。
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商家秘録 その6
2015/3/28(土) 午後 3:51
十 相場発会前に方針を立てておくべき事
五節句後の相場発会から売買を仕掛けようと思えば、まず、その前日までに 相場の大手 有力者の動向、その他の要因を聞き調べて思惑を立てておくべきである。
発会後は値動きが荒いから、その値動きに心を奪われてしまい、すぐに方針を定めることができないものである。
小枚数であっても、慌てて仕掛けた時、その小さな建玉に執着してしまい、大損になることがある。
予め、売りか買いかの方針を定めておき、売買を仕掛けるべきである。
(十一 十二 省略)
十三 一日の高安の見積もり方
米が一匁も上がった日は同日中に下げることはないものである。
その訳はその日に買付けた玉は利が乗っているから、買い手の勢いが強く、その日は下がらない。下げた日も同様で米が一匁も下がった日は上げることはない。
しかし、六分までの高下は このかぎりではなく、どのように変動するか定まることはない。
大引による翌日の高安の見込み
寄付から大引けまで、だんだん安くなり、大引けが安値引けになれば、翌日もますます安値がでるものである。
また、大引けに二三分でも戻した時は、だいたい下げ止まりである。
上げの場合も同じである。
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一旦 手仕舞い
2015/3/20(金) 午前 6:05
3月初めに2月足が良かった10銘柄を買ったが、値動きが鈍かったので、すぐに利食いしてしまった。
225は上がるのだが、手持ちの低位株は動かなくなってしまったため、
NYダウが怪しくなってきた13日に利食い売りをまとめて行い、建玉を縮小した。
残りの玉も今週の初めから売っていって、残玉は5分の1になった。
スパッと○にしたかったが、損勘定の玉はすべて処分できなかった。
その中に つなぎ売りをしている銘柄が2つあり、これは八割がた利益確保の状態である。
これから、値動きをみなから、売り玉の枚数を増やしていく予定。
コストダウン していこうと思っているのだが、過去コストをゼロにしたことがない。
こんどもダメだろう。
昨年は玉がなくなると精神不安を起こしたので、○にした後コストダウン用の玉を仕込んだのだが、買った後ほとんど上がらないため、ツナギ売りが出来なかった。
で、今年は株が高いうちに利益確保の両建てをつくっておいて、そこからスタートするようにしたのだ。
225は19500円を超えてきて、これは2000年 ITバブル以来の高値だそうだ。
その時も低位株は負け組みといわれて、ほとんど動かなかったのを思い出す。
その後、暴落をみて2002年に底打ち。低位株も2005年まで上がった。
久々に225はNYダウを上回ってきた。20000円をつけないと納まらない感じだが、そうなると反動が大きそうだね。
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新規買い10銘柄
2015/3/4(水) 午後 8:31
2月足更新後、揉み切りの陽線が出て、グラフの形が良いのを10銘柄買った。
銘柄は増えても50銘柄と決めているので、それまでの買い玉で上げたものは売ってしまって、その銘柄はその後は値動きを見ないようにしている。
今日は下げたので買い増しした。
朝は安くても切り返すものが多く、やっぱり今は上げ相場 って感じだね。
今年は値動きが地味だけど、それでも日替わりで吹くものがでて、緊張する。
でも、その日はいいんだけど、翌日になるとダレちゃうことが多いんだよなー。
エリオットの第5波的 値動きで、雑株 低位株の値動きが少々鈍い。
今がエリオットの第5波とすれば、この後に来るのはA−B−Cの下げ。
それが、いつかは判らないけど、用心しながら進むしかないね。
「見込みを立てて玉を持ち、見込みが当たった時は一枚の玉もないようにせよ」松村忠七(松村辰次郎の父親)
この教えを実践する局面かもしれない。
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確定申告完了
2015/2/24(火) 午後 7:51
やれやれ、ようやく確定申告が終わった。
今年は10万円の還付だった。えへへっ、自分の会社から給料もらってないからね。
今年から国税庁の確定申告書作成コーナーのシステムが変わって、配当控除を受けるには会社ごとに配当金、源泉徴収税額、住民税額を入力しなければならなくなったので、結構 手間がかかった。昨年までは合計額だけでよかったのに〜。
もっとも、事前にエクセルで一覧表を作成していたから、コピペすればいいだけだったけど。
今日の午前中、意を決して後回しにしていた医療費控除の一覧表をエクセルで作成してプリントアウト、それを持って税務署に歩いて提出してきた。
駐車場がないんだよなぁ。日本の税務署は。
HPには「確定申告には歩いてきてください」なんて書いてある。
昨年は郵送していたのだが、今年から配当控除を受けるには支払い調書(配当金計算書)を提出せよ となっており、その配当金計算書は30枚ぐらいあって、医療費の領収書の束と合わせると結構 重い。
で、郵便料金をケチって、久しぶりに歩いて税務署に行ってみたのである。
税務署は近いんだ。15分ぐらいかな。
でも、久しぶりに革靴で長く歩いたら、足にマメが出来てしまった。普段、あまり歩かないもんね。
ついでに、自分の会社の26年度決算の納税も済ませてきた。こっちは7万円の支払いだった。
これで、月末の月足グラフ更新に集中できる。
あと3日で2月足が確定するけど、今月は陽線が多そうだね。
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225上値の目処は19400円
2015/2/21(土) 午前 6:32
これは僕の見込みではなく、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦さんの見解である。
ということは、ここから225が千円高するまでが 勝負どころ ということになる。
2/20の単純平均は325円、ようやく昨年1月の高値水準を抜いてきた。
これに象徴されるように今年は低位株の値動きが渋く、ドカンと上げず、地味な値動きのものが多い。
それでも、春は不思議と高値の高原状態が続き、日替わりで低位株が物色されることが多い。今年もそうだ。
そんな時は利食い先行が懸命である。
低位株一斉蜂起の爆発的上げを待っていたのだが、そろそろ資金を回収して行かないと、先行き何が起こるかわからないからね。
もしもの時のためにキャッシュを確保しておきたい。
3月は配当落ちというイベントがあるから、その前に一区切りつける人もいる。
林輝太郎先生が主張していた5月連休前後の高値も迫ってくる。
「さぁ、これからやでぇー!と、思ったときは手仕舞えばええねん。」
と昔バカラさんが言ってたなぁー。
そんな、いろいろな思いが錯綜するから、春は相場師の悩みが尽きない季節なのである。
最近の売買を書いたのは1/24。約一月たっている。
売買経過を自分のために書いておくと
1/25 2−2
1/27 10−2
1/28 7−4
1/29 3−8
1/30 5−3
2/2 3−14 月足が好転した8銘柄を買った(内新規は5銘柄)
2/3 7−12
2/4 5−4
2/5 1−7
2/6 5−3
2/9 7−3
2/10 11−4
2/12 22−3
2/13 5−4
2/16 11−5
2/17 16−
2/18 30−7
2/19 33−
2/20 18−2
合計201−87
売ったり買ったりしているが、売り越しで徐々に総建玉数は減少している。
1/24に「これからは徐々に銘柄を絞って玉を薄くしていこうと思っている」
と書いたとおりの売買結果になっている。この方針は今後も継続である。
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商家秘録 その5
2015/2/14(土) 午前 7:57
八 掬い商い異見
掬い商いは腕に覚えのある上手い相場師が、一日の高下を考え、五厘、一分の当座の利を取るもので、多くは相場仲買人の熟練者が逃げ場を決めて油断なく行い、これによって渡世するものである。
とはいっても、外部より、仲買店に注文を委託し、手数料を払っての掬い商いは好ましくないことである。
少ない利益を取って素早く相場から撤退できなければ、掬い商いにならず、外部の人間では市場で場立ちをすることはできないから、その手筈が合わない。
また、うまく行って利益がある時でも、雑用が多くかかる割には利益が少ない。
しかも、それ以外の時は損失になるのであるから、よく考えるべきである。
もし、大勢張りの建玉を持ち、高下いずれにも行かず退屈な時、買い建てならば売り掬い、売り建てならば買い掬いを行う。
うまくいくようなら、これを何度も繰り返して利益を積み重ねる。もし、損になっても大勢張りの建玉を減らせばよい。
しかし、こうした安全な方法でも、大勢張りの建玉を持ったまま掬い売買を行うのは、本来は好ましくないことである。
九 難平商い異見
利食い難平というのは、売買を仕掛けて利益なれば小枚数で利食いする。
損になれば増し玉して平均を取り、損をしないようにすることである。
相場は値が行ったり来たりするものだから、十回のうち九回は利益になるものである。
しかし、十回のうち一回の相場の大波を食えば、身上に拘る大損をするものであるから、米相場師の嫌うものである。
難平に熟練した者は別であるが、初心者はその真似をしてはならない。
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商家秘録 その4
2015/2/11(水) 午後 3:55
六 長思い入れの建て様
長思い入れ とは米の全体をみて、相場の発会より納会までの見込みを考え、売買を仕掛けることである。豊作凶作、米の出来不出来、ならびに天気人気を考え合わせ、相場師たちの策略はまちまちであるが、重要な点を把握し、自分の心を依怙贔屓なく天地の間に一点の曇りもない状態にして相場の見込みを立てるべきである。
さて、この相場は上がるか下がるかを察して、売買は前段で述べたように、予め損金を決めて仕掛け、相場が自分の思惑通りになったら五〜七分のうちに利乗せするべし。
だんだん利乗せして利益になった時は、自分の見込いっぱいに利食いしようと思うものだが、その七〜八分で手仕舞いするべきである。
損になったら、予め決めておいた損金に達しないうちに思案して、迷わず過ちを改め損切り手仕舞いしなければならない。
自分の思惑が間違った相場を、無理に取ろうとするのは天理を人力で抑えようとする無駄な事である。
相場の高下は人力の及ばざることと納得して、速やかに過ちを改めるべきである。
七 思い入れ掬い仕様の事
相場の見込みが立ち、五匁、十匁、一割の高下を見込んで売買を仕掛けるのは長思い入れ(大勢張り)である。
しかし、十匁上がる米も五匁上がって二匁下がり、一割上がって四、五歩下がってから、また上がることは相場師の常識である。
その場合、連騰した時、または続落した時に見当をつけて、一匁、二匁の利食いを心掛けることが思い入れ掬いである。
このやり方は相場の日足を見て考え、上げかかる所、下げかかる所を仕掛けるのは勿論であるが、連騰して止まった所で二匁ほどの押し目があると思う所でも仕掛けてみる。
思惑が外れ、さらに五、七分の上値があれば難平してもよい。それでも上げ続ける場合は日足を見て、損切り手仕舞いすべきである。
仕掛けから難平した所から思い通りになってきた時は、三〜五分の間に利乗せするべきである。古来と違い人々は勘定高くなっているから、早い利乗せが肝心である。
一匁上がった時、なお二三匁上がりそうだと思っても、一旦振るい落しがあった後、思っていた値段になることがよくある。
これを考えて一匁も利益になった時、日足的には納得できなくても、思案して、
今 手仕舞いすれば利益になるが、これを取らずにもう少しよけいに取るか、仕掛値まで持ち堪えて利益を捨てるか、三つの内、どれを取るべきかであるが、まず一匁の利益を確保して手仕舞うのが安全である。
持続した場合に、思惑通りの振るい落しがあれば、止まる所を計って油断しないことである。
止まらず、納得できないときは早く見切るべきである。
これが思い入れ掬いの概略である。
五日 三日の日足の足取りと、相場の様子を見て掛け引きする 思い入れ掬い という手法である。
下げで利益を狙う場合も、上げに準じて考えればよい。
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商家秘録 その3
2015/2/5(木) 午前 7:07
四 相場高下論
相場の高下は人の売買によって高下するが、それは人力の及ぶところではなく、天然自然の道理によるものである。
資金力のある人が金の力で売買し、あるいは買占め、売り崩しを行い、一時的に米が高下したようにみえても、その値動きが長続きすることはない。
万民の人気が日本国中から集まって起きる高下であるから、どんな大金持ちでも一人の力で相場を動かすことは不可能である。
米相場は商いが始まれば米の仲買人の指先によって、数千人の人々が鳥のねぐらを争うように、毎日数十万俵を売買し、一俵の差異もなく、日々滞りなく記帳されるという、ほかに類のない商いである。
相場がどのように変動しても邪(よこしま)をいう者はなく、多くの産業の中でもこれに勝る正直な商いはない。たとえ悪人が混じっていても、偽りをもって米相場で立身出世できないことを知るにしたがって、自然に邪をいう者はなくなり正直が習慣づくものである。
このように米相場は天地自然の理をもって高下することは明らかである。
米相場による米価が尺度になって諸万物の価格水準を知ることができる。
このような道理があるから、米相場を行う人は正直を元に商いするよう決心し、私心をもって相場に贔屓をつけず掛け引きしなければ立身出世はできないものである。
五 相場巧者の伝
相場を仕掛ける時、最初に損失額を決めておく。
例えば銀一貫目あるいは五百目、百目、これを捨て金にしても気の痛みにならないようにするのである。
重ねて仕掛ける際も同じく捨て金を決めておく。二、三回曲がっても気の痛みにならない分際相応の額を見積もって、試し玉として小枚数を仕掛かるべし。
千枚なら二百〜四百、百枚なら二十〜四十とする。
また、相場の途中で自分の方針が違っていた時も、当初決めておいた損金で手仕舞うと分別し、それより多く損をしてはならない。
何度もこのようにすれば、損は百目ずつ、三度でも三百目。五十目ずつなら三度で百五十目である。
見込みが違わなければ利益であり、この利益の時の掛け引きについては本書の記述を熟考することである。
このように売買すれば、損はたびたびでも少なく利益は一回でも多くなる。
五回の売買で三回の損より二回の利益のほうが多い。これが相場巧者の仕方であるから深く味うべきである。
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1月足の更新
2015/2/2(月) 午前 6:29
月足グラフの更新が終わった。更新というよりも「月足グラフとの心理的格闘」といったほうがいいかもしれない。
1月足は十字が沢山あったのが印象的だった。
低位株はかなり煮詰まっているみたい?
また、一段上げて保合って下げなくなった銘柄も多かった。
で、上げそうな銘柄が結構あって、迷ったあげく、
買い増し3銘柄、新規買い5銘柄に絞り込んだ。今日の寄付で千株ずつ買うつもりである。
騰がってしかるべき実力株が300円以下の安値に放置されていることはよくある。
そういう株を見つけると放っておけない。
すでに沢山買っているため余力が少ないから、ためし玉的に買って、上げそうなものを買い増しするつもりだが、これがなかなか難しく、過去うまくいった試しがない。
性格的に ためし玉を使った売買に向いていない と思っているのだが、ほかに方法がないから仕方がない。
こんどもきっと失敗すると思う(笑)
もう一つ、月足グラフの更新中にサヤ取りができそうな同業種の銘柄を見つけた。
下げ続けている銘柄と保合っている銘柄で、下げ続けている銘柄が大型株で保合っているのが中小型株である。
大型株−中小型株
サヤ取りは最近失敗することが多いから、止めようと思っているのだが、取れそうなペアを発見するとワクワクするのである。
こちらは、すぐに売買しないで観察を続けるつもりである。
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商家秘録 その2
2015/1/30(金) 午後 2:00
二 米商い覚悟心得の事
米相場は米の値段の戦いである。
昔、今川義元は緒戦に圧勝したため敵を侮り勝ち誇って桶狭間に陣していた。
そこに織田信長が閑道より逆襲して、わずか三千の兵で義元の二万の兵に打ち勝った。
これを相場に例えれば、米の値段がだんだん高くなり、一向に下がる気配を見せず、買い人気が優勢の時、その虚実を考え売り出動すると、その僅かの売り注文がきっかけで買い人気が崩れ、下がることがある。
この理を考え、人気が偏った時は、変化の兆しであると知るべきである。
また、昔 足利尊氏が京の戦に負け西国に敗走した時、追撃して討ち取るべきところを、大将の新田義貞は追撃を怠った。楠正成は今追撃しなければ敵は勢力を取り戻すと再三諌めたが義貞はそれを聞かなかった。
はたして、足利尊氏は西国の兵を結集し京に攻め上ってきたため、義貞は敗北してしまった。
これも相場の良い手本である。例えば米の値段がだんだん下がる時、追っかけて売り乗せる。これは敗走する敵を追うに等しい。その機をはずしてはならない。
安値で手仕舞いする時には過分な儲けを手にすることができよう。
しかし、万一追撃売りした米が裏事情によって、だんだん高くなってきて、初めより高くなることがある。この時にはけっして向ってはならない。
これらを教訓として万事にあてはめ考えるべきである。
買いの場合も売りと同様である。
こうした高下は一日の内に起きることがある。また五日 十日 一月 二月の日柄で起きることがあるから深く考えるべきである。
三 米商い慎むべき次第
米相場を志すなら、大酒、女遊び、博打は絶たなければならない。
相場が動かない時に、こうした慰み事をやっていて相場が動き始めたら即座に止める算段でいても、いざとなれば止めることができず、肝心の高下を取りはずすことが多いものである。
相場がいつ動きだすかは計れないものだし、陰極まって陽生ずる というように 小動きは大高下の始まりでもある。
相場の道は、風波に渡海する思い、武士が戦場に望む心 を以って掛け引きすべきものである。
曲がってしまっても、嘆かず、恐れず、驚かず、静かに思慮して事を先延ばしにしてはならない。
碁における『勝とうとして打つのではなく、負けないように打つべし』という心をもって、心身堅固 大勇猛の了簡で売買を行わなくてはならない。
この勇猛心がない人は、けっして相場をしてはならない。諺も 一胆 二運 といっているくらいである。
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商家秘録 大玄子 著
2015/1/29(木) 午後 1:22
序
産業商家の道は国土の財宝を通じ、余れるものをもって不足の国に交易する。
商家は士農工商 四民の下に居すといえども、大いに四民の用を弁じている。
中でも米穀は人間が一日も欠かすことができないもので、米価の高下掛引の一部始終において、仁義を離れては利を得ることはない。
貪欲を第一にし、小利に迷い、本筋を外れて、米相場で利潤を得た者はいない。
米相場によって功を立てようと志す人は仁義礼智信の五常を忘れず、陶朱公の方法に即して富を成すべきである。
米相場を志すなら本書を熟読して、儒者が大悟道を得るように一心大丈夫にして鉄石のごとく、たゆまず 変ぜず 迷わず に売買掛引の理を考えるなら、中らずといえども遠からじ。
しかし、この書は多くの人を教えるためのものではない。自分の覚書であり二、三人に与えるものである。 大玄子 書
一 諸商売の論
諸商売 品々多しといえども利潤を求めて仕事をすることにかわりはない。
売の字は買いの字に十一を加える。これは十の一を得ることを定法とする意味で、これは一割である。
しかし、多く売買できる商品は わずか一歩の利を得ることで家業としている。
商いが少ない、あるいは品物が減損する商品では、高利を得なければ家業にできない。すべての人がそれぞれの理を守って渡世を油断なく励めばいずれの道でも立身出世できないことはない。
古の諺にも 小富は勤めにあり、大富は天にあり という。
勤めていれば富まなくても貧窮の憂いはない。
これに対し、大いに富を得ることは 運に乗じ時を得なければ できることではない。
人間は一生の内で、こうした立身出世の運に乗ずるチャンスが必ずあるものである。
この時をはずしてはいけない。
とりわけ米の帳合商い(米相場)は高下 目たたく間を待たず、貧富も目たたく間に替わってしまう。
動かない時は一日 五日 十日に限らないし、大変動、日柄の狂いも予測することはできない。
これは物に例えれば 灘を走る船のごとくである。
船に乗るには三つの慎みがある。
一 油断 二 不功 三 不敵 である。
油断より乗り遅れや過ちをなす。不功より日和を見損じ、難所を調べない。不敵により大風に高帆を開いたままにし、大波なのに荒乗りする。
これらの行為により災害が多くなる。
優れた船乗りは油断なく、信心堅固の心をもっているから過ちが少なく、千里も一日で走破する。また重宝に万民の要を達するのは船以上のものはない。
米商いもこれと同じで、
油断より 利を取るべき時を忘れ、損を見切り逃げる時を外し、利に乗じて米を多く仕入れる時を失い、
不功より 仕掛けの商いに覚悟なく、思い入れの立て方も人気に迷って思慮浅く、臨機応変の掛け引きに疎い。
不敵により 大高下のとき、身上不相応の大俵米を恐れずに仕込んでしまい、少しの変動で持ちこたえができず利益になるべきところを損で手仕舞いしてしまう。
また、底値を売り込み、天井を乗せる。これは勝ち戦に長追いして伏せ勢にあたり、かえって敗北するのと同じである。
真に上手い船乗りの油断ない掛け引き、安全な渡海を勤める時は、災害は少なく利益は多いものである。
熟練した船乗りでも天の時を得なければ過失を犯す時もあるが、不功者の船乗りのように大事に至らす、心に油断なければ、無事に湊に帰りつくこともできる。
総じて損する人の多くは 欲と迷い によって売買することに原因がある。
五厘一分二分の小利をねらって売買を仕損じ、天井と底を心がけて取るべき利益を取らないで、無になすことが多いのである。
だから、欲と迷いを離れ、一途に相場の高下を進退すべきである。
大立身を急がず、時を待つ の心を成し、己の分際相応 気の痛みにならないように心掛けるべし。
米の帳合商いは虫入り、升減り、倉敷の損失もなく、利益になるときは、際限のない富を得られる宝の市というべきものなのである。
* 林輝太郎先生の「相場の道 松辰遺稿・現代語訳注」第2編五常の説にこの『商家秘録 大玄子 著』がでてくる。原書を持っているので、時間があるときに現代語に書き直してみるつもりである。
そのほうが、著者 大玄子の言わんとしていることが より理解できるようである。 相場戦略研究所 管理人
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低位株は出直りか
2015/1/24(土) 午前 7:54
あまり動かなくなってしまった低位株も週末あたりから少し元気を取り戻してきて循環物色されてきた感じ。
この動きが大きくなってきて欲しいものである。
大発会からの1月相場に過度の期待を持っていたため落胆していたが、
1月も残り5日になってみると、通常の月としてはまぁまぁの成績だった。
2週間の売買は34−57で買い越し。
1/13 −6
1/14 3−14
1/15 6−15
1/16 1−13
1/19 −3
1/20 7−2
1/21 8−
1/22 2−2
1/23 7−2
大きく買い越しになったのは新規に多く買った銘柄が一つあったため。
これからは徐々に銘柄を絞って玉を薄くしていこうと思っている。
月末までに決算資料作成をせねばならず、来月は確定申告がある。
少々わずらわしい雑用だが、きちんとやらないといけない。
もちろん、月足グラフの更新が最優先である。
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大発会ロケットスタートは不発
2015/1/15(木) 午前 6:46
大発会でロケットスタートを期待したが翌日の6日は500円安でガクッ。
さらに、NYダウ300ドル高した翌9日は午後急落。こりゃーだめだ。
期待していた大発会ロケットスタートは不発に終わった。
それどころか逆噴射で新たな下げ波動に入った可能性もでてきた。
12月は5日で終わったかに見えた下げ波動は、まだ継続していて今回が下げ本番、もう一段下げがあるかもしれないのである。
昨年10月並の下げなら日柄16日、225で16670円を下抜くかどうかがポイントか。
原油に続いて銅相場も急落して、世界中の非鉄株が急落。
混乱が続くギリシャは25日総選挙。なかなか霧は晴れそうもない。
月内受渡最終売買日の12月27日あたりが転機となるか。
ただ、下げの要因とされていたWTI原油は本日48.53ドル、5%逆行である。
商品相場の5%逆行は反転のサインだから、ひょっとしたらWTI原油は下げ止まりかもしれない。
証券株などは追加緩和を天井にずっと下げているし、今回の戻りの鈍さをみると、日本株は弱いが、低位株相場が完全に崩れたわけではないから、2月以降に期待している。
これまでどおり、安値は慎重に拾って、利食いのチャンスでは小まめに利食いを繰り返していくつもりである。
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相場同志へのメール
2015/1/10(土) 午前 6:51
あけまして、おめでとうございます。
お元気そうで何よりです。
ノイズというほどのことではなく、メールをいただきますと返事が面倒なものですから失礼しました。あしからず。
僕は昨年夏に、低位株を手仕舞った後、取れそうに思えたサヤ取りを仕掛けましたが売り玉が暴騰して失敗。
やはり、現在 カラ売りは危険ですね。
上げ相場の低位株は下値が限定されていて、サヤ取りより安全です。
昨年10月頃、P投資法の原点を探ろうと思って
林輝太郎先生が80年代に行ったFAI 選定銘柄すべての月足グラフを描いてみました。約130銘柄。
すると、必ずしも、FAI 30項目のルールに従って銘柄選定をしていたわけではない ことがわかりました。
で、84年のP投資法選定銘柄と同パターンの銘柄を選んで買うことにしました。
昨年9月から再び低位株を買い始め、年末に資金いっぱい状態になりました。
その後、上げたものは黄銅将軍的に小まめに利食いしています。
意外と元の値で買い直せるものです。
その一方、下げたものを買いますから、一週間ほどでバランスゼロになり、仕掛け、手仕舞いをずらしたサヤ取りになっています。
ただ、FAI 的低位株投資の本来目的は5万円〜15万円ぐらいの利食いを目指しているわけですから、
買い戻しができず値動きが大きくなってきたら、利食いを中止して相場についていくようにしています。
ではまた
相場戦略研究所 http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1289/
225は500円安
NYダウ 三羽烏の後は、やはり300ドル安。
ドカンと下げたなぁ。
225は500円安で3%超の下落率であった。
相変わらず世界一の変動率。
日本国の年間国富が20兆円増加するほど原油が下げたのに日本株を売る外人の神経がわからん。
さらに我が国とかかわりのないギリシャ問題で日本株を売る奴の精神構造がわからない。
勝手にしやがれ(笑)
もう少し、落ち着いた値動きであって欲しい と、こんな時は思う。
その割に低位株はさほど下げないようだ。
今日も指数は小動きだったが、上げた低位株が多かった。
これは非常に良い傾向。
今朝はNYの225先物が130円安。
安く買えそうだ と思って指値していたのだが、良い値段を欲張りすぎたせいか まったく入らず。
それでも、6枚買えた。
本日は4−6。
昨日は1−11だった。
売ったり、買ったりしているので買建枚数はほとんど変わらない。
大発会で期待した翌日、500円安でガクッときたせいか、今日は少々疲れた。
もう寝る。
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大発会
2015/1/5(月) 午後 9:11
あけまして おめでとうございます。
今年が皆様にとって良い年でありますように。
本日は大発会。
大発会は 今年を占う商内 という人もいる。
その大発会は低位株が堅調だった。
その中で出色の商内は池上通信機であった。
4k 8k関連とかで 34円高。少し持っていて、まずまずの滑り出し。
去年の大発会はアドバネクスが急騰した。たしかストップだったように思う。
それに比べると池上通信機はややおとなしい上げかたかな。
一旦、低位株に資金が向うと、低位株の循環物色となることもあるから、期待しているのである。
そうした時は一時的に、225などは無関係の低位株相場が出現することもある。
もちろん、選別されて買われるのであるが・・・
選別される銘柄を買って持っているかどうか。
自らの月足チャート リーディング能力が試される所である。
今日は11枚をツナギ売りしておいた。プラス現物株売りが一枚。
買いは4枚だった。下げたものを買ってみた。
12−4
ちなみに昨年暮れの売買は
12/26は 12−5
12/29は 4−4
12/30は 2−2 だった。
気になるのは三羽烏のNYダウ。夜間相場は下げているようだ。
今年もこんな感じで、日々 明け暮れていくようである。
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