林輝太郎先生講演会
2008/11/29(土) 午後 9:05
『 成功するにはどうしたらよいか 』
派手な売買をして一時的に儲けて没落した人は相場が上手とはいえない。
地味に生活費を稼いできた人が手本。
相場は本音の仕事で、建前は役に立たない。
1.成功の要件
(1)売買技法の向上
技法とは分割売買で平均値を有利にすること。
しかし一朝一夕にはできないから、腕を上げる努力をすること。
ひとりよがりの努力ではダメで本筋の「筋がいい」といわれるような勉強をすること。
(2)専門を持つ
上手になるには専門を持つこと
相場の専門は非常に狭いものである
225のシンガポールと大阪のサヤ取りを専門にしている人に原油をやらせても、できない。
(225miniというのがあるけど、あれはやらないほうがいい。人間までminiになっちゃう)
手を広げるとろくなことはない。五目屋はみんな失敗してダメになる。
サヤ取りの人はそれだけをやること。
銘柄を限定する、種類を限定するのがよい。
60年間平和不動産の売買だけをして10数億円残した私の友達は
見切り千両的売買で場帖とグラフだけを使って儲けている。
今は枚数は少ないが、昔は10万株程度売買していた。
(3)損得を考えない趣味的要素を排除
相場は下手だと金がなくなり、自殺しなければならなくなる。
だから、技術力を向上させ、プロの実践家にならなければならない。
趣味のゴルフのように悪いクセが抜けない、直せないでは、いけない。
株の指数の中で役に立つものは一つもない。そして日経新聞は役に立たない。
知り合いのプロの相場師で日経を読んでいる人は一人もいない。
2.相場だけは儲けた金で評価できる
10億円が目標。
1億円になったら後は楽。
3.道具は使いやすいプロの道具を
場帖、玉帖、グラフ(資料)これらを使ってコツコツ地味に稼いでいる人が手本
質疑応答
株について
⇒株は1年間下げつづけているが、これから大変な相場になる
10/27の下げで底打ちだと思う。私は買っている。
今買ってバフェット的に長持ちしたいが⇒大丈夫
サブプライムについて
⇒サブプライム問題で米国は集中的に対応しているので日本のように10年はかからないと思うが、不景気は続く。
農林中金は巨損発生だが、日本の金融機関は傷は浅く、心配無用。
金をやりたいが
⇒あらゆる相場の中で為替、金ほど難しいものはない。ファンダメンタルズがないからだ。
現物を持つ以外、投機売買、利殖には不向きで、やらないほうがいい。
私は4000円からローリングをはじめ1300円まで続け、相当な利益を出した。
かりに4000円の高値をつけたらサヤすべり取りをやったらいい。
小豆の出来高が少なくなって不安
⇒斜陽ではあるが心配ない。
中国は毒あんこで日本に売れなくなって、小豆価格が暴落。今後、中国産小豆は入ってこなくなるから、これから高くなる。
60年の相場人生の中で最大の教訓は?
⇒「専門を持つ」 と一言!
以上 講演会の趣旨
○最も儲けた男の話
その男は相場か好きでこの社会に入ったのだが、戦争に行き、復員すると直ちに元の証券会社に戻った。
そして30年たった。その証券会社は名前こそ変わってはいるが、100年の歴史をもっている。
そして、その男はその100年の中で最も儲けた男といわれ、祝福されて退職した。
<中略>
その男が復員してきた頃には、戦前の生き残りの「株に一生を賭けた」という年寄りがまだいたのである。
そういう荒波をくぐってきた人たちに、懇々と、この街で生き、そして売買で成功するには、
キワモノやゲテモノ(流行株や材料株)を追わず、銘柄をしぼれ といわれたのだ。
そして定年まで守り通した。だからこそ有終の美をかざれたのである。
問題は銘柄である。
山日鉱(日本鉱業)と同和山(同和鉱業)との二銘柄だけと聞いた。
このふたつとも、現在(1986年ごろ)は派手に動いている。
しかし、動き始めたのはこの2〜3年のこと。
この男が退職するまでは、それこそ動かない株の代表といわれたものだったらしい。
それを、100円で買い130円で売りを続けただけなのだ。(林輝太郎著「株式上達セミナー」より)
相場戦略研究所 URL http://wedscafe.jounin.jp/