相場戦略研究所

 相場哲学 鏑木繁 曲がり

しまったは仕舞え、見切り千両 という言葉は江戸時代からある。 相場に曲がるのは病気である。 p83

曲がりの始まりは モヤモヤした感じ ふっと嫌な予感 これは変だ 
 という虫のしらせ がある。その時に逃げてしまえば曲がりではない。 p132
 値洗いによる逆差 ストップロスを事前に決めておいて機械的に手仕舞いするのが良い。p132
 曲がったと思ったら切る。この瞬時の決断を実行できるかどうかで明暗生死をわける。
 最初の追証は危険を知らせるブザーである。p220 p242

逆境(曲がり)の初期は命取りになるとは誰も思わないものであるが、
 そのうちに進退判断が難しい大きな損勘定になるものである。p168k
 危なくなった時、ためらっていては助かるものも助からない。 利あらざれば一目散に逃げよ。p31k
 曲がった時は相場から離脱するのが最良の方法である。p37k
用心深い相場師は相場で悪い線が出たら、素直に対処するn

曲がりの病気がひどくなると、どうにもならん一種の精神的狂乱状態になる。
 曲がっている玉を切った時に、なんと阿呆な ということになる。
 「危うきに逢わば、すべからく棄つべし」 p107

曲がりは判断力、思考力、行動力、活動力を失うから全力で予防、脱出に努めなければならない。p251
「見切り千両」「満玉張るな」等、相場戒律は自らを守るためにある。p5

お金の帳尻にゆとりがあるうちは相場がよく見えるから、
 利益勘定、資金に余裕がある時には相場の見切りが見事にできる。p286

満玉張って、絶体絶命、もう後はない という張り方をしない。p115
 失敗した相場はたいがい建玉が膨れ上がって満玉になっているものである。 p133

資金一杯建玉がひろがっている時に逆波を食らえば、単なる相場のアヤで転覆する。 p121
相場必勝法なる本はいくらでもあるが、すべて相場地獄編が欠落している。p4 p176
 (「あなたも株のプロになれる」には相場地獄編がある)

相場は常に修羅場で板子一枚下は地獄。
 だから、相場の世界は20年、30年この道一本で来ても安心立命の卒業はない。p215

罫線は下げ相場では毎日が大底だし、上げ相場では毎日が天井である。 p250
相場でつまらん苦労をするとエネルギーを消耗し、相場の転機が見えなくなる。p29
 曲がり屋は自ら進んで迷路に迷い込んで、焦りのエンジンをかけっぱなしでエネルギーを消耗する。
 迷路で苦労しすぎると、判りやすい道に出たことに気がつかない。p138
 達人は判りやすい道に出るまで 待つ。
 『利食い後は休め』 は相場の基本・常識 p49n
 平人は時を待たずに動こうとするn

相場のプロは"どこで逃げるか"だけを考えているものである。 プロは熱くはならずに醒めていく。p92
玄人は「いかに生き延びるか」の技術を身につけているから、なんとか生き残っている。 p180n

玄人相場師は危ないところを買っても、相場に対して常に半身で構えて神経を尖らせているから、
 失敗しても感づいて対処する。相場師的才覚がない人は「あわれ地獄の道連れ」「相場の露」になる。p16
プロ相場師でも、魔がさすと、すってんてんになる。 p7

本間宗久の休めというのは相場から目を離さず、建玉を絞れ という意味の休めである。 p91

頼りになるのは自分だけで、主敵になるのも自分である。 p289
我れ人に勝つ道は知らず、我れに勝つ道を知りたり p96n

足るを知る者は富む 相場に逆らうこと勿れ (川村佐助) p127
放心「心こそ、心迷わす心なれ、心に心、心許すな」(沢庵) p183

難を知る。 順調にいっている相場でも、ある時期を過ぎると、もう引き返しのできない場所に入るものである。
 引き返しのできないというのは利食いできない、逃げられないというところ。 p118
物事の失敗は、過信と油断で人間である以上避けられない。
 自信、高慢、酒の燗。自慢、高慢、馬鹿のうち。p138

短い当りの周期が過ぎると、長い冬のような曲がりの周期がくる。冬の時代を辛抱して春を待つ。
 相場師の寿命は曲がりの冬を越せる資力と気力があるかどうかである。 p117

 無事これ名馬。怪我をしたらおしまい。n

相場道とは 見切り千両、満玉張るな を、実行できるようになる修業である。 p101

相場は、入る時期(場所)、出る時期(場所)、を事前に決めておき、
 それを実行することにより、利益を確実に手にするものである。p27

お金持ちは市場に閑古鳥が鳴いて、相場が凍てつくような安値に凍えたころから、ゆっくり買い出動する。
 大衆のポケットに一文の金もなくなった頃、お金持ちはゆっくり出てきて大きな獲物をしとめるものである。 p99

 待つ は仁。 待つ ことは自信である p15n
 待つ ことにリスクはない。 p139k
 相場とは 『待つ』 ことと見つけたり。 p139k
 年中、商内すると儲からない。折々手仕舞って休むことが第一である p77n

 秘伝 「気を転ずべし」「休むべし」 p117n










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