サヤ取り心得帖 二の巻

2009/6/4() 午後 8:34

 

○林輝太郎先生の商品サヤ取り教科書より (・サヤ取りの時代がきそう

 ・両外しサヤ取り教程・再改訂両外しサヤ取り教程)

 

☆サヤ取りの優位性

  片張りのような危険がほとんどなく、さらに商品のサヤ取りではレバレッジ効果も生かせるから、成功者が多くいるのは当然である。(再改訂両外しサヤ取り教程98/11)

 

  サヤ取りは投機的な売買とは比較にならないほど危険性が少なく、正しいやり方で進めば、ほとんど損をすることがない。(商品先物市場61/1)

 

  サヤ取りの危険率は片張りの2分の1以下である。65

 

  サヤ取りの利益率は片張りと同等以上である。(商品先物市場61/6)

もし、サヤ取りの利益が少ないと思うなら、安全なのだから枚数を増加させればよい。(商品先物市場60/3)

 

  株のサヤ取りをするのは、ごく一部の人で、プロのサヤ取り師と裁定ファンドである。

サヤ取りはローリスク・ハイリターンであり、レバレッジ効果がある商品サヤ取りでは年間20〜40%の利益が見込める。

  辛抱強く続けていくうちに次第に大きくなるし、飛躍するチャンスがくる。(再改訂両外しサヤ取り教程2K/5)

 

  裁定取引を専業にする人たちをサヤ取り屋と呼ぶ。投資資金を年4割から6割程度に運用して生活している。

  どんな商品でも買うと同時にどこかで売るのだから大きな損失が発生することはない。

ポイントは商品の特性を把握する、サヤの変動に重点をおく、無理をしないことである。

(新「ヘッジ」は魔法の杖より)(再改訂両外しサヤ取り教程99/5)

 

  努力次第で上手になり、大きな損をしにくい。長続きすれば積もる利益は大きい。慣れることにより、次第に上手になる。 はしがき

 サヤ取りは最初からプロと同等の売買ができる。67

 

 失敗してフタをしても、サヤには回帰性・循環性があるから完全な失敗にはならない。158

 

☆サヤ取り上達のコツ

 若い独身のときは失敗しても、気力も時間もあるから再起ができる。

が、歳を取ると再起は難しいから、家族のことも考え、落ち着いて売買する必要がある。サヤ取りはそうした売買である。314

 

  上達の最短距離は「単純化と繰り返し」である。利益になると、「もう少し」と思うものだが早目早目の利食いがいい。(商品先物市場61/7)

 

  サヤ取り上達のコツは単純化と反復であり、単純なことは独力でできるはずだから、人に聞く必要はない。492

 

  マグレではない利益を上げ続けていくためには、同じ方法で「単純化と反復」による積み重ねが必要である。111

 

・努力というのは辛抱のこと。

  サヤ取りは財産を築く売買である。そのためには単調な売買を辛抱強く続ける必要がある。

  相場は目うつりしやすく、他のやり方が儲かりそうに思えるが、どのやり方でも利益率はほとんど変わらない。努力・辛抱に比例して利益が積み重なるものなのである。

 

  ショパンの難曲を上手に弾くには血が滲むような練習が必要だが、単に売りと買いの組み合わせで、はじめからツナギの玉を建てているサヤ取りはピアノを上手く弾くのとは比較にならないほど簡単なのである。(再改訂両外しサヤ取り教程2K/3)

 

  練習売買で、利益を得ることができて成功しているのに、もう少し待てばもっと取れたとか、利益が少ないというのは、あまりに欲が深すぎる。262

 

  サヤ取りは簡単だがマラソンみたいなもので長続きしなければ成功しない。自分で考えながら走っていく。

 

 頑張るのはよいが、「真剣に落ち着いて」やるべきで、気ちがい沙汰になってはいけない。497

 

サヤ取りは「確実な利益を積み重ねるもの」であり、思惑は排除した方が良い。p59

 

  相場感覚には変動感覚と比較感覚があり、音楽における音感、スポーツにおける運動神経に当るものである。サヤ取りには変動感覚と比較感覚の両方が必要である。(商品先物市場60/5)

 

サヤ取りは自分の仕事だから次第に上手になろう。そして上手になってきた。と自分にいい聞かせること。316

 

  片張りにおいて一般投資家は利食いが早すぎると「しまった」と言うがプロはそんなことは言わない。3ヶ月の上げ相場のうち確実に取れる1ヶ月だけを取る。その前後1ヶ月は見ているのである。

  前1ヶ月は本当に上げるかどうか確認している

 確実に取れる1ヶ月だけを取る

 取った後1ヶ月は休んでいる

 というのが失敗の少ない利口なやり方で長続きするし、長続きすれば利益が積み重なって大きくなれる。

  サヤ取りも同様で、利益を確実に取り、積み重ねて、大きくなってゆくものなのである。

 

☆片張りとの比較

  片張りが難しいのは、売りと買いを反対にやったら大きな損になるし、2回のうち1回が利益になっても、通算したら損になりやすいからである。(再改訂両外しサヤ取り教程99/1)

 

  片張りよりも技術的要素は少ないが、成功するには辛抱強く続ける根気が必要。(再改訂両外しサヤ取り教程98/11)

 

  サヤ取りは子供でも持っている比較感覚があればできるから易しい。

 片張りは変動感覚が重要で、自分で体験を重ねて掴まねばならず、身につけるのが困難である。387

 

  株や商品の片張りでは長期的思惑が行われ、その過程では大きな失策がつきものである。

それに対してサヤ取りの区切りは早いし、つけやすいから失策は少なくなる。149

 

 

 *以上は商品相場のサヤ取り教科書だが株のサヤ取りと共通点も多い。

  株のサヤ取りで収斂性のある銘柄同士を選択できれば、かつての

小豆−手亡のサヤ取りのように「常にチャンスに恵まれている状況」を構築できるかもしれない。

  組み合わせによっては、株のサヤ取りも勝負が早く、商品同様2週間程度で利益が出ることもある。

 

 

結局、現物サヤ取り、両外しサヤ取り、ローリング、コストダウン等、リスクを限定するツナギ売りを利用するやり方は

ツナギ売買の一種である。計画的なツナギ売買によって、「確実な利益を積み重ねる」という相場師の夢が実現する。

 

 

 

相場戦略研究所 URL http://wedscafe.jounin.jp/